続いていく庭とひとつ屋根の2世帯住宅。
続いていくことと新しく始まることが、シンクロするような住まいです。
子供のころに屋根の上で過ごした出来事や、遠く見える山の稜線を眺めながら過ごしていた日々。
そんな日々を新しい住まいでも継承するように、栗の木の下に伸びる月見台やソファ、ダイニングに座りながら視線の先が山の稜線に向うように居場所や窓の位置を整えた計画。
生活を分離した2世帯の住まいでも、それぞれが気配を感じながら、お互いの邪魔をしない程度につながりを感じらるように計画した2世帯住宅です。
大きな空間と包容力をもつ空間の下、気持ちよく食事ができるように計画。
窓際の気持ちの良いスペースからは、敷地内の栗の木を鳥目線で見れたり、借景を存分に取り入れている。
竣工時は冬季のため緑が感じにくかったけど、季節によっては気持ちよく緑を感じる暮らしができる。
その様子はメンテナンス時の記事を。
屋根なりに上がった天井はロフト空間へと繋がる。
ひとつ屋根の大きな空間を余すことなく繋げている。
天窓はロフトへの光を落としたり、階段を通して1階から2階、ロフト、天窓へと空気が抜ける重力換気(暖かい空気は上昇する原理を利用した痛風)のため。
工事中、現場で一杯飲みたいとのお誘いを受け、オーナーさんと一緒にこのロフトでビールを飲んだ時の気持ち良さは格別。
上部との空間の繋がりは楽しい気持ちにさせる。
屋根の上へ突き出した月見台とソファがつながり、ソトのつながりを意識した居場所になっている。
各部屋へつなぐというよりは、小屋裏のような空間で、一時的な子供部屋として利用すると楽しい空間になる。
中心を通る廊下がLDK、個室、水回りへとアクセルするコンパクトな計画。
目覚めた時の心地よさを追求。
火山灰を使用したそとん壁と呼ばれる塗り壁を外壁に使用。
寄棟と言われるシンプルなひとつ屋根の外観で、ひっそりと綺麗な佇まいに。
周囲の建物よりもグッと抑えた佇まいにすることで、以前の住まいから続く庭をそのまま残して計画。
建て替えをしたけど、その場から続いていくものを大切にした。
庭先に置いてあった浅間石や安田石を再利用。
アプローチにはヤマボウシを新たに設け、上向きに咲く可愛らしい花を2階の寝室から望めるように。
標準の外収納が隣に。
2世帯住宅だけど玄関ドアはひとつで計画。
玄関を中心に各世帯へ別れる計画をした。
正面奥は親世帯の空間へと続く。
各世代の関わりを強くもつスペースを設けることが2世帯住宅の在り方のひとつ。
キッチンの裏動線と繋がる。
リビング、奥に寝室とコンパクトな設計。
窓からは続いていく庭が眺められる。
キッチンの奥へは玄関、ワークスペースとつながる裏動線。
コンパクトながら回遊動線を設けて、暮らしやすい設計に。
親世帯の寝室だけ、下屋で出して生活リズムの変化に対応。
下屋の上に2階の月見台を設けた。
月見台に上がると住宅地の中のひらけた一部に向かって大きく開く。
月見台を使ったオーナーさんの暮らしぶりはこちらを参照。
一本もなくすことなく、敷地の記憶の継承を象徴するものとして残した。
建物際に30年前にお父さんが植えたヤマモミジも長い年月と共に大きく育った。
ヤマモミジ際を丁寧に解体して、1階のダイニングと2階のリビングの窓の位置に移設。
ソトから両世帯をつなぐ象徴とした。
住宅を新しくする際に庭を諦めたご両親だったが、「庭を残す」というコンセプトに共感していただき、続いていく庭とひとつ屋根の下2世帯が暮らすというのが、この住まいの最大の特徴となった。
住所:〒942‐0082 新潟県上越市国府3-6-35まほろば館Ⅱ-A
TEL:025‐512‐7546 FAX:025‐512‐4182
Mail:kurashiko@kurashinokobo.com
by kurashi-no-kobo
| 2017-07-23 14:28
| 続いていく庭とひとつ屋根の2世帯住宅
新潟県上越市で住まいをつくる暮らしの工房の、家づくり、暮らしづくりのあれこれや日常の記録
by 暮らしの工房
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