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富山県美術館で「デザインあ」展。

昨日は富山へ。
富山県美術館(設計:内藤廣)で開催中の「デザインあ」展へ。
何年か前に東京ミッドタウンの21-21DESIGN SIGHTで開催されていて私は見ていたので、これは家族にも見せたいと思いお出かけ。
この美術館は子供がオノマトペの屋上という屋上で遊べるので、子供も大喜びで提案にのってくれますし、いつも見る「デザインあ」だったので大喜び。
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以前見たデザインあ展よりもパワーアップしてとても楽しい展示になっていました。

NHK教育の番組で放送されている「デザインあ」
子供向け番組と思って侮るなかれ。
超一流のデザイナーが関わり、子供でもわかりやすく直感的に、感覚的にデザインとは何かを教えてくれるクオリティの高い番組。
正直なところ、大人自身もデザインを学ぶ機会が無く、勘違いする人が多くいるのでこの番組は大人が見て理解するように出来ている番組だと実は思っています。
デザインを知ることは生きていく上で欠かせないことで、あらゆることがデザインの上で決められています。
デザイン=芸術や表現と思っている方も多いと思いますが、それは違います。
趣味やセンスなどの特別なことでは無くて、欠かせないことだと思います。
デザイン教育を国語や算数と同様、子供のうちからやるべきだと感じています。
デザイン教育がなされていれば、ロジカルな思考も身につけやすいし、あらゆる場面で役に立ってくれると思うけど…おそらく今の大人たちはデザイン教育は受けてないので、なかなか教えることは難しいだろうなぁ。

ということで、「デザインあ」は大人が見るべき番組だと思いますし、私自身、「デザインあ」のおかげでいろいろと整理されたのだと思います。
実は家づくりの打ち合わせでも必ずと言っていいほど「デザインあ」について触れていたりします。

デザインあ展は堅苦しく無く、面白楽しく、直感的にデザインを経験出来る機会です。
ゴールデンウィーク、まだ予定が無いという方はぜひオススメです。メチャクチャ混んでましたが(苦笑)

# by kurashi-no-kobo | 2018-05-01 11:37 | おでかけ

連休中の仕事2。家具カスタム。

連休中の仕事。
家のテーブルを座卓に変更。
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もともと自分で設計し製作していたダイニングテーブルを座卓仕様に変更。
椅子生活から床座生活へ。
椅子によって決められていたパーソナルスペースが、床座によって曖昧に消されたパーソナルスペース。
その効果は兼ねる空間が増えるために、広く感じるようになる。
だけど空間の線引きが無くなる分、少しだらしない感じもする。
どちらがいいかは、両方にメリットデメリットがあるので、家づくりをする人は設計者によく相談した方がいい。
空間に大きな違いが出ます。

# by kurashi-no-kobo | 2018-04-30 22:48 | 日常

連休中の仕事。西本町の家。

西本町の家は着工して、ゴールデンウィークに差し掛かりながら地盤補強工事。
最近はなかなかいい地盤に当たらないけど、そもそもこの地域でいい地盤に当たる方が少ない。
平野は河川で出来ているからしょうがない。
地盤補強の施工方法に良し悪しはあまりない。
大事なことはしっかりと構造計算で根拠を考えて盲目的にならず、その家づくりも最適解を探ること。
だからこそ、いろいろな選択肢を引き出しに持っていたいと思っています。
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土曜日に地盤補強工事が終わったので、日曜日午前中は遣り方出し。
連休中にスタートしてしまったのでしょうがない…
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34坪といつもより大きめな住宅に、大工さんも「あれ?今回ちょっと大きい?」と遣り方を出してからの感想。
いろいろとストレートに行かない分、ゆったりスペースが今回の特徴です。

遣り方…建物の基準線を出すためにぐるぐると囲う塀のような木のこと。

# by kurashi-no-kobo | 2018-04-30 22:33 | げんば

若原一貴さんの「辻堂の家」を見学。

先週の関東出張の目的は、建築家若原一貴さんの「辻堂の家」の見学が目的でした。
若原さんの住宅を体験していつも感じることは、光に包まれる静寂のある気持ち良さ。
窓がたっぷりあり燦々と明るく光が降り注ぐ、誰もが要望するような窓が多くて明るい家ではなく、窓が少なく光が回り込んで包まれるそんな感覚。
窓がいっぱいあれば明るくなるなどの強引なこじつけではなく、人が空間の中に居て感じる見え方や暮らしでの感じ方を熟考した、実に人間感覚に基づいた空間。
だからこそとても心地がよい。
大スケールの模型を製作しながら、空間のプロポーションや光の入り方、回り方などを検討に検討を重ねて決定されている。
絶対的な審美眼を持ち合わせながら、しっかりと実証して確認する。だからこその空間であり、これぞ建築家の仕事。
平面はハレとケの空間に別けられながら、回遊する動線で繋がれ、とても暮らしやすい平面計画。
すでに住まわれている家を見学させていただき、オーナー様ありがとうございました。
若原一貴さんの「辻堂の家」を見学。_f0325671_10163190.jpg
一般的には(というか地方に行けば行くほど…)「建築家の設計する家は住みにくい」なんて思われる節がある。
特に地方の工務店やメーカーなどは、「建築家=見た目だけの住みにくい家」「工務店、メーカー=要望を取り入れた住みやすい家」という認識で営業しているかもしれない。
住宅情報誌にもそれに近いニュアンスの文言があったり。
でもそれは大いに間違いであることを言わなくてはならない。
もしくは、その工務店はエセ建築家の仕事をしてしまい辟易してしまった同情してしまうような経験だったのであろう。
私が学ばせて頂いている全ての建築家の方々に共通していることは、如何に人の暮らしが大事かを解き、人の感覚が大事かを解き、その上でどのような心理を与えるかというさらに上の次元で住宅を設計している。
だからこそ、心地よくて暮らしやすい住宅になっていて、建築家たる所以なのだと感じています。
奥様目線の女性設計士だから暮らしやすい家が出来るのではなく、要望を取り入れただけのイエスマン設計士だから暮らしやすい家が出来るのではなく、そんなスタッフがいる工務店、メーカーだから暮らしやすい家が出来るのではありません。
深くまで考えられ設計されている家が暮らしやすい家なのだと思います。
暮らしやすさというのは如何に人間的につくるか、人間の感覚、生態に則して考えられるかが暮らしやすい家づくり、設計だと思うのです。
それはとても難しいことで、多くの知識や勉強を継続しながら終わりなき積み重ねのようなものだと思います。
だからこそ日々勉強し、感覚を研ぎ澄ませながら、しっかり熟考した設計で家づくりを提供したい。
それが暮らしの工房がお届けしたい暮らしやすい家なのです。
建築家ではないけれど、建築家に近い家づくりを工務店として提供する設計+工務店が目指すところ。
それが暮らしやすい豊かな家づくりだと考えています。
若原一貴さんの「辻堂の家」を見学。_f0325671_09465754.jpg
小さな空間ですが上から光が降り注ぐ空間がとても綺麗で印象に残りました。
いや、もっとたくさん印象的なことはあるのですが、現在工事中(昨日着工)の西本町の家でこれに近い空間があり、「ほうほう。こうなるのかなぁ?こうなったら狙い通り美しい空間になるぞ!」って思ったところでした。

西本町の家は、周辺環境との関係が難しかった事案。
ソトと直接つながるにはリスクも大きく、ソトに対して、縦に奥行きにとフィルターをかける操作をしているのが西本町の家の特徴。
吹き抜けに対して上部から光を落とすところがあり、イメージできた部分。
着工したばかりですが、早くも出来上がりが楽しみです。

# by kurashi-no-kobo | 2018-04-28 09:42 | おでかけ

素材の解釈。

東京駅のステーションギャラリーにて開催されている建築家隈研吾の建築展「くまのもの」を見る。
隈研吾と言えば言わずと知れた世界的建築家。
長岡のアオーレや高柳の荻ノ島集落が県内では有名だったり、何と言ってもオリンピックへ向けて建設中の国立競技場で、建築に興味がない人も名前ぐらいは知っている超有名建築家ではないでしょうか。
そんな建築展は、隈研吾氏の素材の解釈を竹や木、石、鉄、紙、樹脂など様々な項目に分けてチャレンジして来たことを見ることが出来ます。
「こう捉えるか…」という気づきが多く、参考になりました。
素材の解釈。_f0325671_13253298.jpg
住宅でも様々な素材を使います。
私自身も家づくりするにあたり、素材の解釈はとても重要視する傾向にあります。
著名建築家のような深い洞察力は身につけていなくとも、自分なりの素材への解釈は持つようにしていて、それらを家づくりに反映するようにしています。
そういった観点から、他素材に表面上だけ真似た擬似製品には懐疑的な見方をしています。

家づくりの中で最近気になっていたモノがレンガ。
設計打ち合わせ中に話が出てから、レンガについていろいろと考えるきっかけに。
当初はきっと住宅情報誌などでよく見かけるブリックタイルのような、表面上のテクスチャーがきっかけに過ぎなかったのだけれど、ウソで使うとシラけてしまい後悔してしまうのが家づくりの常。
写真映えだけ、見た目のオシャレ感を気にするのだけであれば簡単に使えるし、作り手としても簡単で一般ウケ出来るから擬似製品に逃げたくなるのだろうけど、やっぱり長い目で見た時には作り手側としてはオススメ出来ない。
ウソは必ず朽ちるし、絶対飽きる。
何よりれが一番オシャレではないと思っているので、二つ返事では設計に盛り込めない。
そこでレンガの意味を考えることになり、それらの考えはクライアントと共有するカタチになりました。
レンガはかつては構造体(骨格)であり、壁だった。
そのレンガの役割を再現出来る活用をしなければ、スライスしたレンガを貼ったとしても不自然さが残ってしまうだろう…
随分悩んだ結果、レンガの使い道を決めることになる。
素材の解釈。_f0325671_11494944.jpg
そんなレンガは東京駅に使われていて、ステーションギャラリーで、一部当時のレンガ造を見ることが出来て興味深かった。
レンガにもいろいろと積み方があり、東京駅の積み方はイギリス積み。
設計者の辰野金吾が師のジョサイア・コンドルやイギリス留学から受けた影響なのか…イギリス積みだった。
構造体であり壁であるレンガは、確かさがある。

今までレンガの積み方まで知る機会はなかなかなかったけど、家づくりを通して新しいモノに着目すると学べる機会が多くなるのも嬉しい。
レンガについて高崎のほしかわ工務店、干川さんに相談したら、その後干川さんも気になったようで、富岡製糸場まで見にいって来た様子を教えてくれました。
そして送られてきた写真は富岡製糸場のレンガの積み方の資料。
積み方一つで印象はだいぶ変わるし、なんとなくお国柄が出ているような気がする。(国と関係あるのか?)
イギリス積みは真っ直ぐで紳士的。
フランス積みは軽やかなテンポ。
ドイツ積みは愚直で堅実に仕事をこなす。
なんかレンガって面白い(笑)
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# by kurashi-no-kobo | 2018-04-26 11:42 | 仕事の風景


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